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日本と中国の家族制度研究

日本と中国の家族制度研究

社会学・人類学・民俗学・歴史学・思想史の多彩な知見が家族の営みに分け入り、当事者の視覚や社会との交点をつぶさに論議

著者 首藤 明和
王 向華
ジャンル 人類学
社会・経済・環境・政治
シリーズ 人類学集刊
出版年月日 2019/03/30
ISBN 9784894892613
判型・ページ数 A5・472ページ
定価 本体6,000円+税
在庫 在庫僅少
 

目次

緒言(編者)
 
●第一部 日本の家
 
「西洋」を乗り越えて─「家(イエ)」は血縁集団ではない(Harumi Befu)
 
日本の家・再考─東アジア稲作社会の視点から(藤井 勝)
 はじめに
 一 日本における家の研究
 二 東アジアと日本
 三 稲作社会と村(ムラ)
 四 稲作社会と家
 結びにかえて
 
日本農村における「家」――明治民法施行前の東北地方農村(細谷 昂)
 はじめに
 一 家の形成
 二 直系家族からなる「家」と後継者
 三 非後継者の運命
 四 農業労働力の調達方法
 おわりに
 
仏教寺院と家(森本一彦)
 はじめに
 一 先祖祭祀と仏教寺院
 二 家族関係からみた半檀家
 三 入家者からみた半檀家
 四 入家者の仏教寺院の変更
 五 入家者の仏教寺院の継承
 六 婚姻形態からみる仏教寺院の継承
 七 移動直後以外での仏教寺院の変更
 八 半檀家から一家一寺へ
 まとめ
 
日本のハイブリッドモダンと「常民」「タテ社会の人間関係」の再考
      ――近世被差別民の民俗文化及び「草場株」など郷を基盤とした社会結合の分析から(首藤明和)
 一 日本のハイブリッドモダンはいかなる社会や文化か――その特徴と課題
 二 日本近代の人間類型「常民」の再考――被差別部落の民俗文化を通じて
 三 日本近代の組織モデル「タテ社会の人間関係」の再考
     ―─近世被差別民の社会結合を通じて
 四 日本のハイブリッドモダン再構築に向けての課題と展望
 
家と近代化─柳田国男の家族論をとおして(宋金文)
 はじめに
 一 農民「貧困化」の問題─近代農民貧困化の性格と時代背景
 二 家族制度の変化─近代の小規模家族の単純化の問題
 三 家族の変化と人々の内心世界の問題
 四 家族の位置づけ─理想的な農村生活様式の構築をめざして
 五 結論
 
有賀喜左衛門の民族的性格論と家・村論(高橋明善)
 はじめに
 一 有賀理論の流れと民族的性格
 二 有賀社会学における家・村理論とその変化
 おわりに
 
近世都市の大商家における家・同族――三井を事例として(多田哲久)
 はじめに
 一 事例紹介
 二 暖簾の授受関係と別家
 三 三井の暖簾内の全体像
 四 三井の家・同族の特質
 おわりに
 
伝統の再創造――家と会社(王向華/訳:首藤明和・岸 保行)
 はじめに
 一 会社の概念
 二 永遠の存在としての会社
 三 至上の存在としての会社
 四 会社と経営者
 五 会社と社員
 六 自然人の顔をした法人
 七 会社の閉鎖性と偏狭性
 八 現代版トーテミズム
 九 株としての家
 一〇 家と会社
 結論
 
●第二部 中国の家族
 
家族・社会・国家─―伝統中国における「家国」意識の形成とその超克(陳其南/訳:首藤明和)
 はじめに
 一 伝統儒家「仁学」における「家族意理」と社会国家観
 二 世俗社会における「家族意理」の実践化
 三 伝統儒学による「家族意理」の顛覆
 四 晩清の「群学」諸家と「家族意理」の超克
 結語
 
漢人親族の再考─台湾農村の人々の「好命」(幸運)と家屋の分析を通じて(林瑋嬪/訳:首藤明和)
 はじめに
 一 漢人親族に関する先行研究
 二 万年村と父系出自
 三 ライフサイクル儀礼と身体構成物質の流れ
 四 日常の実践にみる「幸運」(ho mia:好命)の観念
 五 家屋と親族
 結論
 
方法論的相対主義はいかにして可能か――台湾における親族研究から(王向華・邱愷欣/訳:首藤明和・岸保行)
 一 「房」と「家族」
 二 「気」と「形」
 結論
 
●第三部 日本の家と中国の家族
 
日本と中国の家族制度比較研究―─親密圏再考のための基礎として(首藤明和)
 一 家・同族の「対内的関係(生活)――対外的関係(支配)」からの考察
 二 家制度に規定された相続制度
 三 非親族を含んだ家・同族から家族中心の家・同族へ
 四 中国の房と宗族にみる系譜観念と相続制度
 五 中国の系譜観念と相続制度の「生活」と「支配」からの考察
 六 系譜観念に対抗的相補的な死生観と女性の社会圏
 七 親密圏の再考と再構想のための家族制度研究
 
「器」としてみる家族──東アジア・日本からの家族概念への問い(中村則弘)
 はじめに
 一 家族の捉え方をめぐって
 二 福井市内の農村地域の事例から
 三 H家―S1からみた家族について
 四 「器」としての家族
 おわりに
 
あとがき(首藤明和)

索引

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内容説明

人間にとって「家族」とは何か
社会学・人類学・民俗学・歴史学・思想史の多彩な知見が、「イエ」「jiāzú」「family」の「営み」に分け入り、当事者(=家族)の視覚や社会との交点をつぶさに論議。色あせぬ座標軸となった香港大学の国際シンポジウムの成果。

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緒言

 





 本書『日本と中国の家族制度研究』は、香港大学現代語言及文化学院(現代言語文化学部)主催の国際シンポジウムComparative Studies of Families in Japan and China に提出された論文をもとに、その後の議論なども踏まえて改稿したものを収録している。シンポジウムは、香港大学メインビルディングを会場に、二〇〇八年一八日から二〇日の三日間にわたって開催された。日本および華人社会(香港、台湾、中国等)の家族制度に関する一二本の論文が提出され、論文ごとにラウンドテーブルでのインテンシブな議論をおこなった。報告者は、香港、台湾、中国、日本、アメリカの各地域から参加した。その多様な文化的背景に加えて、社会学、人類学、民俗学、歴史学、思想史など、多彩なディシプリンが交わることで、家族制度に対する知見が立体的に深まるとともに、各自のこれまでの研究成果を顧みる格好の機会となった。

 本書は、多様性を価値前提とするがゆえに、本書に通底する問題意識も明らかである。

 第一に、比較の視点である。科学において、人文、社会、自然の領域を問わず、比較が基礎的かつ汎用性をもった方法であることは言を俟たない。比較を通じて指し示される意味は、その際、直接および明示的には指し示されない無数の意味と関連している。本書において日本の「家」が論じられる場合、その背後には、「家」とは異なる家族や親族、その他の集団組織が存在し、それゆえ、日本の「家」を解釈し理解することができる。この意味で本書は、徹底した相対主義かつ構成主義の方法論的立場に立つ。本書に収録された論考が日本の「家」だけに言及したものであっても、本書に参加したすべての論者は、これまで一貫して複数の地域や歴史、社会や文化を考察してきた研究者であることを強調しておきたい。

 第二に、それゆえ本書では、知のあり方に対して敏感にならざるを得ない。相対主義および構成主義に立脚するならば、本質主義的で非対称的な言説――かのエドワード・サイードのオリエンタリズムの顰に倣えば、優劣や中心性に基づく排除と包摂の支配機制のなかで、〈他者〉および〈自己〉を構築していく言説――に対しては、厳しい批判と反省を加えざるを得ない。この非対称的言説に拘泥されず認識が動的であるためには、私たちが研究対象としているものが客観や客体などの実体ではなく、むしろ、私たち自身もその対象のなかにあって、ともに変化し続けているということを、リフレクションしなければならない。柳田国男の言葉を借りれば、「村を考える」のではなく、「村で考える」ことが求められる。村で考える私たちは、その村とともに変化していく。家族で考える私たちは、その家族とともに変化していく。それゆえ、到達点となる家族像などは、本書においても原理的に存在しない。

 第三に、このことは、次の方法論的な問題とも関連する。すなわち、対象のなかにあって、その対象を説明するということは、どのようにして可能なのか。私たちは対象のなかにあることで盲点を抱えているが(自分の目は自分で見ることはできない)、「見えてないことが見えてない」にもかかわらず、なにゆえこれまで対象についての説明や理解が可能だったのだろうか。その理由を、これまでの研究史をふり返るなかで考えなければならない。また、「見えてないことが見えてない」ことをどのように観察すればよいのか。そのためには、やはり、自らが拠って立つ方法論(認識論や存在論を束ねるディシプリンのあり方)に関して、自らが見ているもの/見ていないものを批判的かつ二次的に観察することが求められよう。

 第四に、本書の通奏低音には、人間の営みに対する、尽きることのない興味と愛着がある。そもそも、学問における問題意識は純粋なものである。「リンゴはなぜ木から落ちるのか」、「宇宙はなぜ黒いのか」、「ひとはなぜ生まれてくるのか」等々。忙しく成果を求める世間では「くだらないことを考えずに○○せよ」とでもいいそうなところだが、その一方で私たちは、この学問における純粋さが大切なことも知っている。私たち自身もその対象のなかにあってそれを考える、こうしたセルフ・リフレクションの徹底化は、特に人文社会系の学問の場合、人間の営みや生活への限りない関心と、それへの並ひととおりでない愛情にも通ずる。今日の科学や技術の加速度的進展のなかにあるからこそ、人間や生活への関心、愛着に下支えされた人文社会系の知が、二一世紀のリベラルアーツとして果たすべき役割は、やはりとても大きい。本書もその一端を担うものでなければならない。

 以下、本書の内容を見ていこう。本書は、「日本の家」、「中国の家族」、「日本の家と中国の家族」の三部構成とした。まず、第一部「日本の家」についてである。

 第一章、Harumi Befu「『西洋』を乗り越えて─―『家(イエ)』は血縁集団ではない」では、本書の議論に依拠しながら、英語では一般に“Family”や“household”と訳される日本の「家」概念を分析し、その文化概念を理解する上で、西洋の文化人類学の道具を用いる知のあり方――従来の「家族」の定義や「出自」の概念は、どちらも血縁が根本的前提となっており、日本の「家」概念を適切に理解することはできない――に疑義を投げかけ、アジアの知的自立を模索する。

(後略)
 
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編者紹介

首藤明和(しゅとう としかず)
1970年生まれ。
2001年、神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了。博士(学術)。
専攻は社会学。
現在、長崎大学多文化社会学部教授。
主著書として、『中国の人治社会――もうひとつの文明として』(日本経済評論社、2003年)、『分岐する現代中国家族――個人と家族の再編成』(明石書店、2008年、共編著)、『中日家族研究』(浙江大学出版社、2013年、共編著)、論文として、「現代中国家族の変化と展望」(『中国21』40号、2014年)など。


王 向華(オウ コウカ)
1963年生まれ。
1997年 社会人類学博士(オックスフォード大学)。
専攻は文化人類学。
現在、香港大学現代言語・文化学部准教授。
主著書として、『友情と私利──香港一日系スーパーの人類学研究』(風響社、2004年)、Japanese Adult Video Industry(Routledge, 2018年、共著)、Japanese Adult Videos in Taiwan (Routledge, 2014年、共著)など。

執筆者紹介(掲載順)

別府 春海(べふ はるみ)
1930年生まれ。
1962年、人類学博士(ウィスコンシン大学)。
専攻はビジネス人類学、文化ナショナリズム、日本論。
現在、スタンフォード大学(人類学部)名誉教授。
主著書として、Japan : an anthropological introduction(Chandler Pub. Co., 1971年)、Hegemony of homogeneity: an anthropological analysis of "Nihonjinron"(Trans Pacific Press、2001年)、Globalization and social change in contemporary Japan(Trans Pacific Press、2000年)など。

藤井 勝(ふじい まさる)
1955年生まれ。
1983年神戸大学大学院文化学研究科博士課程単位修得退学。博士(文学)。
専攻は経験社会学、タイを中心とする地域研究。
現在、神戸大学理事・副学長、同大学院人文学研究科教授。
主著書として、『日本社会の基層構造』(法律文化社、1991年、共著)、『家と同族の歴史社会学』(刀水書房、1997:中国語訳 商務印書館[北京]、2005年)、『東アジア「地方的世界」の社会学』(晃洋書房、2013年、共編著)、論文として、「タイ東北部村落社会の《家-村》論的考察:《バーン-ムー・バーン》を中心として」(『年報・村落社会研究』44号、2009年)、「タイ東北部における近代地方制度導入と地方社会の再編:モントンとムアンを中心にして」(『神戸大学文学部紀要』38号、2011)など。

細谷 昂(ほそや たかし)
1934年8月28日生まれ。
1962年東北大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学(社会学)。
東北大学名誉教授。
専攻は農村社会学。
主著書として、『マルクス社会理論の研究』(東京大学出版会、1979年)、『家と村の社会学──東北水稲作地方の事例研究』(御茶の水書房、2012年)、『庄内稲作の歴史社会学──手記と語りの記録』(御茶の水書房、2016年)など。

森本一彦(もりもと かずひこ)
1962年生まれ。
2003年総合研究大学院大学文化科学研究科国際日本研究専攻博士課程後期修了。博士(学術)。
専攻は歴史社会学、民俗学。
現在、高野山大学文学部教授。
主著書として、『先祖祭祀と家の確立──半檀家から一家一寺へ』(ミネルヴァ書房、2006年)、首藤明和・王向華・宋金文編『中日家族研究』(浙江大学出版、2013年、共著)、落合恵美子編『徳川日本の家族と地域性──歴史人口学との対話』(ミネルヴァ書房、2015年、共著)、論文として、「高野山周辺の御田──真国を中心として」(『民俗文化』29号、2017年)、「自由な学校と地域──りら創造芸術高等学校の事例」(『高野山大学論叢』第53号、2018年)など。

宋 金文 (そう きんぶん)
1965年生まれ。
2000年常磐大学人間科学研究科博士課程修了、博士(人間科学)。
専攻は農村社会学、福祉研究。
現在、北京外国語大学北京日本学研究センター教授。
主著書として、『中日農村経済組織比較』(経済科学出版社、1997年、共著)、『日本農村社会保障』(中国社会科学出版社、2007年)、『地震・救援・重建的中日比較研究』(吉林文史出版社、2013年、共編著)。論文として、「家族・コミュニティと福祉についての日中比較」(『中国の社会保障改革と日本』、ミネルヴァ書房、2007年)「日本の福祉制度改革と社会ガバナンスの転換の社会学的分析」(『社会政策研究』、2017年第一期第4号、2017)など。

高橋明善(たかはし あきよし)
1934年生まれ。
1956年東京大学文学部社会学科卒。
東京農工大学名誉教授
主著書として、『沖縄の基地移設と地域振興』(日本経済評論社、2000年)、『村を再考する』(東信堂、2018年近刊)、『農村社会の変貌と農民意識』(東京大学出版会、1992年、山本英治・蓮見音彦との共編著)など。

多田哲久(ただ のりひさ)
1967年生まれ。
2000年神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了。博士(学術)。
専攻は家族社会学、歴史社会学、日韓比較研究。
現在、小山工業高等専門学校・非常勤講師。
論文として、「家・同族の変容とその特質──大商家・三井を事例として」(漢陽大学校日本学国際比較研究所『比較日本学』22輯、2010年)、「家・同族論からみた家族企業の全体像──三井の別家に注目して」(加藤彰彦・戸石七生・林研三編『家と共同性』日本経済評論社、2016年)など。

陳 其南(チェン チナン)
1947年生まれ。
1984年、文化人類学博士(イェール大学)。
専攻は文化人類学、文化研究、文化政策。
現在、国立台北芸術大学博物館学研究所名誉教授。
主著書として、『家族與社會──台灣與中國社會研究的基礎理念』(聯經、1999年)、『臺灣的傳統中國社會』(允晨文化實業股份有限公司、1987年)、『文化的軌跡』(允晨文化實業股份有限公司、1986年)など。

林 瑋嬪(リン ウェイビン)
1998年、社会人類学博士(ケンブリッジ大学)。
専攻は人類学、親族、宗教、辺境社会と想像力。
現在、台湾大学人類学教授。
主著書として、Materializing Magic Power: Chinese Popular Religion in Villages and Cities(Harvard University Asia Center、2015年)など。

邱 愷欣(キュウ カイキン)
1975年生まれ。
2009年 人類学博士(英国ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン大学)。
専攻は文化人類学、性別研究。
現在、嶺南大学カルチュラル・スタディーズ学部高級講師。
主著書として、Japanese Adult Video Industry(Routledge, 2018年、共著)、Japanese Adult Videos in Taiwan (Routledge, 2014年、共著)、論文として、“Cover Versions in Hong Kong and Japan: Reflections on Music Authenticity”(The Journal of Comparative Asian Development 11(2), 2012 年、単著)。

中村則弘(なかむら のりひろ)
1957年生まれ。
1988年筑波大学大学院社会科学研究科社会学専攻博士課程修了、社会学博士。
専攻は国際社会学、社会変動論。
現在、長崎大学多文化社会学部教授。
主著書として、『脱オリエンタリズムと日本における内発的発展』(東京経済情報出版、2005年)、『台頭する私営企業主と変動する中国社会』(ミネルヴァ書房、2005年)、『グローバリゼーションに対抗するローカル──相互補完の可能性』(明石書店、2008年、編著)、『等身大のグローバリゼーション──オルタナティブを求めて』(明石書店、2008年、編著)、論文として、「底辺階級からみる中国──グロテスクさに可能性を求めて」(『中国21』Vol.40、2014年)など。
訳者紹介

岸 保行(きし やすゆき)
1979年生まれ。
2009年早稲田大学大学院アジア太平洋研究科博士課程修了。博士(学術)。
専攻は組織行動論、人的資源管理論。
現在、新潟大学経済学部准教授。
主著書として、『社員力は文化能力──台湾人幹部が語る日系企業の人材育成』(風響社、2009年)、論文として、“Organizational attractiveness of foreign firms in Asia: Soft power matters”(Asian Business and Management, Vol.12,No.3, pp.281-297、2013年,共著)、「日本酒産業における情報の生成・流通モデル──価値創造のための生産・分類・適合情報」(『新潟大学経済論集』Vol.80,No.3・4, pp.31-44,2016年,共著)など。



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