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台湾原住民研究 27  新刊

台湾原住民研究 27

台湾先住諸族の研究誌。論文・資料・調査報告・エッセイなどを含む関連情報の拠点。

著者 日本順益台湾原住民研究会
ジャンル 定期刊行物
シリーズ 雑誌 > 台湾原住民研究
出版年月日 2023/11/20
ISBN 9784894899223
判型・ページ数 A5・208ページ
定価 本体3,000円+税
在庫 在庫あり
 

目次

[論文]

今日の結婚式からみるルカイ頭目の役割と権威(尤 驍)

現代台湾原住民社会における民族文化教育(2)
   :ブヌンを主体とした原住民重点学校の事例から(石垣 直)

鳥居龍蔵の台湾調査フィールドノート
   :1900年阿里山行を中心とした予備的考察(宮岡真央子)

[研究ノート]

田信徳 タロコ受難記:3. Rahul Skadang (Skadangの牧会)(月田尚美)

クヴァランの連名呼称について:補充調査に基づく事例の分析(清水 純)

歌謡による汎エスニシティの拡張:原住民族歌謡〈我們都是一家人〉からみる汎原住民族意識(益田喜和子)

[報告]

第15回日台原住民族研究フォーラム参加報告(羽田ジェシカ)

「サンティモン社の女」に関する羽田ジェシカ氏からの問いかけへの応答(山本芳美)

[書評]
『新觀念阿美語語法 O Laleko^ no Sowal no Pangcah』(今西一太)

『台湾原住民文学への扉:「サヨンの鐘」から原住民作家の誕生へ』(劉靈均)

[小川正恭先生:追悼文]

小川正恭氏を偲ぶ:50年が過ぎて(笠原政治)

小川正恭先生と台湾原住民研究会(宮岡真央子)

[彙報]
執筆要領・執筆細則(2019/8/20 改訂)
編集後記
編集後記

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内容説明

台湾先住諸族の研究誌。漢化と近代化の波に呑まれ、消失・変容しつつある多様なその文化を、人類学の立場から考究、紹介。論文・資料・調査報告・エッセイなどを含む関連情報の拠点。

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編集後記

 今号は、3本の論文、3本の研究ノート、書評2本、報告1本の投稿がありました。若手の研究者の投稿が増えつつあることが印象的な構成となり、喜ばしい限りです。一方で、寂しいことですが、12号(2008年)より22号(2018年)まで『台湾原住民研究』編集委員を務められた小川正恭先生の追悼文も収めています。追悼文でも触れられていますが、小川先生は11年の長きにおよび、本誌編集に貢献されてきました。常に穏やかに物静かに、そして一字たりとも見逃さずの厳密な姿勢で原稿に向き合い、細かいチェックを重ねておられた姿が印象的でした。

 さて、編集子が前任の清水純氏から引き継いで編集代表となった2020年から2023年は、COVID-19が猛威を振るっている時期と重なりました。以前よりメールでのやりとりを中心とした編集体制を組んでいましたので、編集作業には大きな支障や影響はありませんでした。それでも、編集委員が4年近く対面での打ち合わせがないままに研究誌を刊行するのは初めてであり、試行錯誤が続きました。今もなお、目に見えないウィルスと闘っている状況ではありますが、2023年5月より再び国境を越えた行き来がはじまりました。

 本誌の刊行母体となる日本順益台湾原住民研究会においては、1999年に研究会から刊行された『台湾原住民研究への招待』の新版を出版する企画が始動しています。現在、週末ごとに台湾関連のイベントが何かしらあり、空前の台湾ブームともいえる状況です。刊行により、大学生、院生たちに台湾原住民研究への関心も広がって行くことを願っています。
(Y.Y.)


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執筆者紹介(執筆順)

尤  驍   (ゆう しょう)    大阪観光大学観光学部講師
石垣 直   (いしがき なおき)  沖縄国際大学総合文化学部教授
宮岡 真央子 (みやおか まおこ)  福岡大学人文学部教授
月田 尚美  (つきだ なおみ)   愛知県立大学教授
清水 純   (しみず じゅん)   日本大学経済学部特任教授
益田 喜和子 (ますだ きわこ)   慶應義塾大学社会学研究科博士課程
羽田 ジェシカ(はだ じぇしか)   福岡大学非常勤講師
山本 芳美  (やまもと よしみ)  都留文科大学文学部教授
今西 一太  (いまにし かずひろ) 株式会社エス・アイ代表取締役
劉  靈均  (りゅう・れいきん)  大阪公立大学人権問題研究センター特別研究員
笠原 政治  (かさはら まさはる) 横浜国立大学名誉教授

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