目次
失われた女性の継承権──近世の半檀家を中心として 森本一彦
他者としての日本女性像をめぐって 川橋範子
水子供養研究のその後──ハーディカさんへのお手紙 森栗茂一
産育・葬送儀礼にみる日中茶俗の比較研究 吉村 亨
精神の普遍的ドラマとしての説経 川田 耕
「翁舞」と「こぶとり」に表現される「ずれ」についての心理学的考察 松波幸雄
盲目者の社会化と自立 川口さやか
執筆者紹介
比較日本文化研究会 設立の趣旨・編集方針
『比較日本文化研究』投稿要領
比較日本文化研究会会則
第八回研究会
既刊号の紹介
内容説明
国際的・学際的視野からの日本文化研究・人間文化研究のための研究・交流の場となることを目指して創刊。【小特集】女性像を問い直す。
*********
《執筆者紹介》(掲載順)
(a生年 b所属 c主要著書・論文 d専攻)
森本一彦(もりもと かずひこ) a一九六二年 b京都文教高等学校講師 c「複檀家から一家一寺へ──出羽国村山郡山家村の事例」森隆男編『民俗儀礼の世界』(清文堂出版、二〇〇二年)、「複檀家の社会背景と展開──近世越後における檀論と法令」伊藤唯真編『宗教民俗論の展開と課題』(法蔵館、二〇〇二年) d民俗学・歴史社会学
川橋範子(かわはし のりこ) a一九六〇年 b名古屋工業大学大学院助教授 c『混在するめぐみ──ポストコロニアル時代の宗教とフェミニズム』(人文書院、二〇〇四年、黒木雅子氏との共著)、「「他者」としての「日本女性」──欧米の「水子供養言説」批判」(『民族学研究』第六八巻第三号、二〇〇三年) d宗教学
森栗茂一(もりくり しげかず) a一九五四年 b大阪外国語大学教授 c『不思議谷の子どもたち』(新人物往来社、一九九五年)、『河原町の歴史と都市民俗学』(明石書店、二〇〇二年) d都市民俗学・生活学
吉村 亨(よしむら とおる) a一九四六年 b京都学園大学教授 c『宇治茶の文化史』(宇治市教育委員会、一九九三年)、『中世地域社会の歴史像』(阿吽社、一九九七年)、「THE HISTORY OF TEA CULTURE AND CUSTOMS IN JAPAN」〔『韓国茶学会誌』第六巻第二号、二〇〇〇年) d日本中・近世の生活文化史研究
川田 耕(かわた こう) a一九六九年 b京都学園大学助教授 c「国家・道徳・主体──十七世紀後半の民衆物語にみる自己抑制的主体の登場」(『社会学評論』第五二巻二号、二〇〇一年)、「復讐の物語にみる父殺しの感情──十八世紀前半の敵討物」(『京都学園大学経済学部論集』第十一巻二号、二〇〇一年) d社会学・近世劇の社会学的考察
松波幸雄(まつなみ ゆきお) a一九六一年 b京都学園大学心理教育相談室専任カウンセラー c「古事記における異界分離に関するユング心理学的考察──千引きの岩型分離構造としめ縄型分離構造」(「『仏教大学学生相談室年報』第十一号、二〇〇二年)、「「もの語り」の原風景としてのカウンセリング」(『語りの世界』第三十六号 、二〇〇三年) d臨床心理学
川口さやか(かわぐち さやか) a一九七八年 b旅行会社勤務 c「盲目者の社会化と自立」(二〇〇一年度、天理大学文学部歴史文化学科卒業論文) d民俗学